【読書レビュー】『「体を温める」と病気は必ず治る』をヘルスコーチ視点で読む
- Tanaka Ryoto
- 2月10日
- 読了時間: 4分
更新日:2月11日
皆様こんにちは。
ヘルスコーチの田中涼斗です。
先日、ふらりと立ち寄った書店の健康関連の棚で、ひときわ目立つ場所に置かれている本が目に留まりました。 石原結實先生のベストセラー『「体を温める」と病気は必ず治る』と、『「体を温める」と病気は必ず治る 実践編』です。
初版から長く読み継がれているこの本が、今の時代にも大きく展開されていることに興味を惹かれ、改めて拝読しました。今回は、ヘルスコーチとして活動する私の視点から、本書の学びと、2026年現在の視点で感じたことをシェアしたいと思います。
体を温める「温活」の原点に触れる納得感
本書の核となるメッセージは非常にシンプルかつ強力です。
それは、「体温を1度上げることで免疫力を高め、病気を防ぐ」というもの。
現代人の多くは平熱が36度未満の「低体温」傾向にあり、これが代謝や免疫力の低下を招いていると著者は警鐘を鳴らしています。実際、体温が1度下がると免疫力は30%以上低下し、逆に1度上がると一時的に5〜6倍もアップするというデータも紹介されており、改めて「温活」の重要性を痛感しました。
私自身も様々な年齢層の方の健康に向き合っていますが、冷えが不定愁訴(なんとなく体調が悪い状態)の原因になっているケースを見てきました。そのため、「病気は冷たいところ(血行不良)に起こる」という本書の主張には、深く納得させられるものがありました。

ヘルスコーチングにも活かしたい具体的な実践術
理論だけでなく、今日からすぐに実践できる具体的なメソッドが豊富な点も本書の魅力です。特に私のヘルスコーチとしての活動のヒントになったのが以下の実践術です。
• 生姜紅茶: 身体を温める「陽性食品」の代表格である紅茶に、すりおろした生姜と黒砂糖を入れるだけのシンプルな飲み物ですが、強力な温め効果が期待できます。
• ニンジン・リンゴジュース: 朝食をこれに置き換えることで内臓を休ませつつ、必要なビタミン・ミネラルを摂取するという食事療法です。
• スクワット: 体温の約40%は筋肉から生み出されます。特に筋肉の約7割は下半身に集中しているため、スクワットは効率的な熱生産運動になります。
• 入浴法: シャワーで済ませず、しっかりと湯船に浸かることの重要性が説かれています。これらは特別な器具も不要で、「まずはここから始めてみませんか?」と提案しやすいものばかりです。

2026年の視点から見る「情報のアップデート」の必要性
一方で、専門家として読む中で、少し気になる点もありました。 本書のベースとなっている理論は2003年に刊行されたものが基盤となっており、やはり情報の古さが否めない部分があります。
例えば、つい先日(2026年1月7日)、米国保健福祉省(HHS)と米国農務省(USDA)が共同で公表した最新の「Dietary Guidelines for Americans 2025-2030」の内容と比較すると、本書で推奨されている食事療法の一部にはズレを感じる部分もあります。
現代の栄養学では、個人の体質や遺伝的背景によって最適な食事が異なる「バイオ・インディビジュアリティ(個体差)」の考え方が主流になりつつあります。「万人に共通する正解の食事」は存在せず、一人ひとりが自分の身体の反応を見ながら選んでいく必要があります。
そのため、本書のメソッドをすべて鵜呑みにするのではなく、あくまで「有力な参考情報」の一つとして捉え、自分に合うかどうかを試行錯誤(トライ・アンド・エラー)していく姿勢が重要だと感じました。

総論:体温を上げるための「食の見直し」は価値がある
情報のアップデートは必要ですが、それでも本書が長年愛され続けている理由もまた、明確です。それは、「体温を上げるために食生活や生活習慣を見直すことには、大きな効果がある」という本質的なメッセージが揺るがないからです。
冷えを取り、血流を良くすることは、健康の土台作りそのものです。温かい生姜紅茶を飲みながら、自分の身体の「温度」に意識を向けてみる。そんなきっかけをくれる一冊として、手に取ってみてはいかがでしょうか。
本記事を読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の人生により豊かになることを願っております。


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